くらしのば ここ

日々の暮らし - 衣食住

完全自給のお食事今、衣食住の中でもっとも力を入れているのは「食」です。合計七反ほど(約2100坪)の田んぼと二反ほど(約600坪)の畑、そして五畝(約150坪)ほどの果樹園で、お米さんや麦さん、お野菜さん、薬草さん、果物さんなどが育っています。季節にもよりますが、自給率は食事によって三割から十割の間で変わります。十割の時はとても嬉しくなります。

自分で発芽したかぼちゃさんの芽意識して「育てて」いるものもありますが、自由に「育っている」命さんたちもたくさんいらっしゃいます。田んぼでは前年のこぼれ種の稲さん、畑では取りはぐったじゃがいもさんや、こぼれ種の人参さん、ごぼうさん、小松菜さん、お大根さん、かぼちゃさん(写真)などいろいろ。電線の下には、鳥さん達が落としてくださった桑の木やいろいろな植物さん。そしてたくさんの種類の草さんや虫さん達。意識して「育てて」いる命さん達よりも多い「育って」いる命さん達がいるかもしれません。

意識して「育てる」場合は、自然農を基本としています。自然農とは、奈良県の川口由一さんのお言葉をお借りすると「耕さず、肥料を施さず、農薬や除草剤を用いず、草や虫を敵としない」農のあり方のひとつです。主に参考としている書籍や作品には以下のものがあります。

長い柄の鎌、通称「草薙」であぜの草を刈ったところ農作業において使っている動力機械は電動のもみすり機のみで、あとは全て手作業で行っています。トラクターやコンバイン、刈り払い機等、石油で動く機械はまったく持っていません。鎌(かま)や鍬(くわ)、足踏み脱穀機(がーこん)、唐箕(とうみ)など、社会科の教科書に載っているような昔ながらの道具を使って作業をしています。時間はかかりますが、いろいろな虫さんや小さなお花さん達にご挨拶しながら、彼らをなるべくあやめることなく、心地よく作業できます。

田んぼへわらをお返しする「わらふり」の作業の様子お米も麦もお野菜も、食べる部分だけいただき、残りはすべて育った場所へお返しします。例えば、稲さんなら玄米をいただき、茎や葉っぱ(わら)や、もみがらは田んぼへお返しします。ねぎさんなら、外側の土がついている皮は畑のねぎさんの区画にお返しします。写真はわらふり(田んぼにわらをお返しする作業)の様子です。

農産物は余剰分を販売しています。

「衣」に関しては、まだまだ購入に頼るところが多いです。それでもなるべく化学繊維のものは避け、綿や麻のものを選ぶようにしています。

「住」に関しては、ご先祖様達が残してくれた家と納屋をなるべく大事にしながら、省エネを意識して暮らしています。平均すると、毎月の電気代は千三百円ほどで、ガスと灯油代は三千円ほど、水道代は二千円ほどでしょうか。お買い物ができるお店が近くにあまりなく、最寄りのコンビニでも徒歩で三十分かかります。よって車に頼る部分が大きく、ガソリン代は月に六千円くらいかかっています。ここをなんとかすべく、自給できるものを少しずつ増やしつつ、多少遠くても自転車でお買い物に行くようにしています。